自分が唯一誇れることを探す

人間であればだれもがコンプレックスや悩みを持っているものです。それは人と自分を比べてしまったり、いつの間にか自分の境遇に不満を持ってしまっているからです。

私たちは豊かな精神性を持っています。人間であることは心豊かであることといってもいいでしょう。私たちはそのような豊かな心と共に、「考え込む」、「悩んでしまう」という宿命を背負っているのです。それは人間でいる以上変わらないことです。逃げられないことです。考えない人間はいません。悩まない人間はいません。だれもがそれぞれなにかに対して悩んでいるものです。だれもが「今以上」を求めているのです。

そんな私たちはだからこそ、「進歩」できるのです。

考えること、豊かな精神性、他者のことを意識できるコミュニケーション力は、私たちの文明の基礎となった要素でもあります。互いに傷つけ合うこともあります。それはそれぞれが考えた結果であり、それぞれが守ろうとしていることが違うからでもあります。私たち人間の歩みは、その歴史は、「考えた結果」が積み重なったものです。「その先」に何があるのかを考えた結果です。もちろん、考えたとおりにならないことのほうが多いのです。蓋を開けてみると全然思惑と外れることもあるものです。私たちはこの豊かな精神性と、尽きない希望によってさまざまな歴史を歩んできたのです。

失敗することはたくさんあります。誰もがその度に「このままではいけない」と考えるものです。「何がいけなかったのか」と悩むものです。そしてどう考えても「現在の力ではどうにもならない」ということであれば、もう一度自分を鍛え直したり、違う方法を考えたり、諦めたりするものです。私たちが日々接しているもの、感じていることは、「今はどうにもできない」ということが多いものです。高いクルマが欲しくなっても、「今はお金が足りない」だとか、そういうことです。それは少し貯金すれば足りるのか、それとも到底手が届かないのか、少し考えればわかるというものなのです。

そんな「できない」だらけでもあるのが今の世の中でもあります。「なんでも出来る。なんでも手に入れられる」という人などいないのです。

ただ、そんな風に考えていてはいつまでもネガティブなままです。「今」の連続が「明日」なのですから、自分は何が誇れるのかということを考えるべきなのです。自分はなんだったら人に負けないのか、なんだったらもっと伸ばせるのか、それを考えることで、「特化」することで、その道のエキスパートを目指すことができます。

人には得て不得手があります。むしろできないことの方が多いのです。さまざまな可能性の中で、自分だったらこれができる、これは自分しかできないということがあるはずなのです。私たちはそのようにして生きていくしかないのです。「できない」こと「手が出せないこと」ばかりを考えるよりも、「自分ならこれが」ということを考える方が前向きになれるのです。そうすることでさまざまなものの見え方が変わります。後ろ向きだった自分を変えることができるかもしれません。「可能性」は誰にでも等しいものなのですが、それは「ポジティブ」な姿勢がなければ低くなっていくものなのです。

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